柴犬の毛が薄くなるのはなぜ?|柴犬の皮膚の脱毛の原因について獣医師が解説

柴犬の毛が薄くなって地肌が見えてくると、いつまで抜けるのかと不安になりますよね。
「うちの子はどうしてこんなに毛がうすくなるのだろう」
このような悩みをもたれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
季節の換毛であれば心配はいりませんが、かゆみや赤みを伴う脱毛は皮膚病のサインかもしれません。
とくに柴犬では犬アトピー性皮膚炎が原因で脱毛を起こすことが多いです。
今回は柴犬の脱毛の原因と日常でできる対策をわかりやすく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の脱毛対策に役立ててください。

伏せの黒柴

柴犬の皮膚が脱毛するのはなぜ

柴犬の脱毛といってもそのメカニズムにはいくつかのパターンがあります。
以下の大きく3つに分けて考えると理解しやすいです。

自分でかいたりなめたりして脱毛

皮膚のかゆみがあると、柴犬はその部位をかいたりなめたりして脱毛します。
この場合、被毛は毛根から抜けているというよりはちぎれることで薄くなっています。
このように被毛がちぎれることを裂毛と呼び、柴犬で毛が薄くなるのはこのパターンが多いです。

以下の部位は自分でかいたりなめたりして脱毛を起こしやすい場所です。

  • 目のまわり

  • わきの下

  • 内もも

  • 足の外側

  • 足先

これらの部位が脱毛するときはほとんどの場合で体にかゆみがあります。

換毛による一時的な毛の減少

柴犬はダブルコートと呼ばれる二重の被毛構造を持っています。
春や秋の換毛期には、下毛がまとまって抜けることがあります。
この場合は犬の皮膚に赤みや炎症がなく、体全体の毛が薄くなるのが特徴です。
柴犬は毛の抜ける量が非常に多いので心配になる方もいますが、しばらく経てば新しい毛が生えてきます。

皮膚病による毛根からの脱毛

柴犬の脱毛には自分でかくのではなく、皮膚病で毛根から脱毛するパターンもあります。
この場合は強いかゆみや皮膚炎はないことが多く、裂毛せずにきれいに脱毛します。
内分泌疾患などの病気による場合が多く、左右対称に薄くなることが多いです。

以下の部位では皮膚病による毛根からの脱毛が多く見られます。

  • 鼻先

  • 耳介(耳の背中側)

  • 背中

かゆみによる脱毛とは毛が抜ける場所が違うことがポイントです。

柴犬の皮膚が脱毛する皮膚病

柴犬が脱毛する原因には、いくつかの代表的な病気があります。
比較的よく見られる以下の5つについて解説します。

  • 犬アトピー性皮膚炎

  • 食物アレルギー

  • 肢端舐性皮膚炎(したんしせいひふえん)

  • 寄生虫

  • 内分泌疾患

犬アトピー性皮膚炎

柴犬が脱毛する原因としてもっとも多いのが犬アトピー性皮膚炎です。
犬アトピー性皮膚炎は環境中のアレルゲンに体が過敏に反応してかゆみが起こる病気です。
この病気は強いかゆみが慢性的に続くため、皮膚が繰り返し刺激されることで脱毛が起きます。
また犬が体をなめ続けると脱毛だけでなく、皮膚が分厚くなって黒ずんでいくこともあります。

食物アレルギー

食物アレルギーはフードやおやつなどに入っている食材に対するアレルギーです。
食物アレルギーを起こすと犬の皮膚がかゆくなる、フケが増えるなどの症状が現れます。
そしてかゆみによって犬が自分で体をかいたりなめたりしているうちに脱毛が起きます。
診断には、特定のたんぱく源に限定した食事を一定期間続ける除去食試験が必要です。

肢端舐性皮膚炎(したんしせいひふえん)

肢端舐性皮膚炎は犬が足先をなめ続けることで、足先が脱毛して皮膚炎を起こす病気です。
ケガやストレスなどがきっかけとなって、なめるのがやめられなくなる事が多いです。
肢端舐性皮膚炎では足の一部分が脱毛することが特徴で、左右対称に脱毛しないこともあります。

寄生虫

ノミやニキビダニなどの寄生虫も脱毛の原因になります。
ノミアレルギーでは腰から尾にかけて強いかゆみと脱毛が見られることがあります。
またニキビダニ症は犬の毛穴にいるニキビダニが異常に増えて、皮膚の脱毛や炎症を引き起こす病気です。
定期的な寄生虫の予防薬の使用によって、これらの皮膚トラブルは防ぐことができます。

内分泌疾患

内分泌疾患は犬の体内で分泌されるホルモンの異常によって起こる病気です。
代表的な内分泌疾患は甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症で、いずれも犬の体が脱毛することがあります。
これらの病気は強いかゆみは少なく、左右対称に毛が薄くなることが多いです。

こちらを向いている柴犬

柴犬の皮膚の健康を保つケア

柴犬の皮膚はさまざまな原因で脱毛することがあります。
日頃からの取り組みによって柴犬の皮膚トラブルを防げる可能性があります。

腸活

腸活は柴犬の皮膚の健康を保つうえで有効な体質改善です。
腸内環境が乱れていると皮膚の免疫バランスも崩れて、皮膚炎も起きやすいです。
最近では腸活によって犬アトピー性皮膚炎が改善したことが報告されています。
腸活についてはこちらを見てみてください。

犬の健康を守る腸活のすすめ|腸活に効果的なオリゴ糖とは?

保湿

保湿は柴犬の皮膚の脱毛対策として有効です。
犬アトピー性皮膚炎の柴犬は皮膚が乾燥してかゆくなり、脱毛も起こしやすいです。
1日2〜3回以上の頻度で保湿を行うことで皮膚バリアが改善して、かゆみが減ることがあります。
保湿についてはこちらもチェックしてみてください。

犬のアトピー性皮膚炎には保湿スプレーが効果的?|保湿スプレーの正しい使い方

定期的な駆虫薬

ノミやダニの駆虫薬を定期的に投与することは柴犬の脱毛対策として有効です。
とくにノミアレルギーやニキビダニ症の可能性がある場合、定期的な駆虫が必要です。
動物病院で処方している駆虫薬を使うことで、寄生虫による脱毛を効果的に予防することができます。

まとめ

柴犬の脱毛には、かゆみや換毛、皮膚病による毛根からの脱毛など抜け方があります。
なかでも犬アトピー性皮膚炎は柴犬に多いですが、他にも脱毛を起こす病気があります。
柴犬の脱毛に気がついたら、まずは動物病院を受診して原因を診断してもらうことが大切です。
また自宅でできるケアも取り入れることで柴犬の脱毛を防げる可能性もあります。

今回の記事を参考に柴犬の皮膚の健康のために役立ててみてください。
 

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記事監修者

伊従慶太獣医師

どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科主任皮膚科医
伊從 慶太
アジア獣医皮膚科専門医・獣医師・獣医学博士(獣医皮膚病学)

麻布大学を卒業後、岐阜大学連合獣医学研究科にて博士課程を修了。
東京農工大学、ドイツミュンヘン大学およびスウェーデン農業科学大学において小動物および大動物の皮膚科研修を経て、2015年にアジア獣医皮膚科専門医を取得。
現在は、どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科で診察を行う傍ら、全国の獣医師に対する教育活動や学会活動、細菌性皮膚疾患、スキンケア分野を中心とした研究活動を行う。