犬の皮膚科の検査|犬の皮膚科の検査にはどんな種類がある?獣医師が解説!

愛犬の皮膚に赤みやかゆみがあると、動物病院で原因を調べてもらいたいと思いますよね。
「でも動物病院では皮膚科の検査はどんなことをするのだろう」
と疑問をもつ飼い主様は多いのではないでしょうか。
犬の皮膚病は見た目が似ていることが多く、適切な検査を行うことではじめて正しい診断にたどり着きます。
この記事では犬の皮膚科で行われる主な検査の種類をわかりやすく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の皮膚トラブルの理解に役立ててください。

はしゃぐ柴犬とキャバリア

犬の皮膚病は検査と診断が大切

犬の皮膚病は適切な検査によって正しい診断をしてもらうことが大切です。
犬の皮膚病は赤みや脱毛といった見た目だけで原因を判断できないことが多くあります。
このため経験だけで診断してしまうと皮膚病の治療は遠回りになることがあります。

犬の皮膚科の検査

犬の皮膚科では皮膚の症状や経過に応じてさまざまな検査を組み合わせて診断を行います。
すべてを一度に行うわけではなく、疑われる原因に合わせて検査を選択します。

  • 皮膚検査

  • 血液検査/尿検査

  • 食事の検査

  • アレルギー検査

  • 皮膚生検

それぞれについて見ていきましょう。

皮膚検査

犬の皮膚の検査は以下がよく行われます。

  • ウッド灯検査

  • 皮膚掻爬物鏡検

  • 毛検査

  • くし検査

  • テープ検査

  • 細胞診

ウッド灯検査

ウッド灯検査は特殊なライトで皮膚糸状菌というカビを検出する検査です。
毛にウッド灯を当てることで、カビに感染した毛が蛍光を発するかどうかを確認します。

皮膚掻爬物鏡検

皮膚掻爬検査は皮膚の表面を特殊な道具でこすり取り、顕微鏡で観察する検査です。
この検査ではニキビダニやヒゼンダニといった寄生虫を探します。

毛検査

毛検査は毛を顕微鏡で観察してカビや寄生虫を探す検査です。
また脱毛症のときは毛の成長状態を確認して、発毛の状況を把握するために実施します。

くし検査

くし検査では目の細かいくしで毛をとかし、ノミやシラミ、その糞がないかを確認します。
とくにノミアレルギー性皮膚炎は少数のノミの寄生でも発症するため、くし検査でわずかなノミ糞を探すことが大切です。

テープ検査

テープ検査は透明なテープを犬の皮膚に貼り付け、患部表面の細胞を採取する検査です。
採材したテープを顕微鏡で観察すると、微生物の増殖や炎症細胞の有無がわかります。
この検査によって膿皮症やマラセチア性皮膚炎を診断します。

細胞診

細胞診は犬の皮膚のしこりに細い針を刺し、細胞を採取して顕微鏡で調べる検査です。
細胞診は皮膚のしこりが腫瘍なのか、炎症なのかを判断するために行います。
麻酔なしで実施できるため、腫瘍を疑う皮膚病変があるときはよく行われます。

診察されるビーグル

血液検査/尿検査

血液や尿の検査は犬の内臓の状態やホルモンの分泌の状態を確認する検査です。
甲状腺機能低下症やクッシング症候群といったホルモン疾患は、皮膚に症状が出ることが多いです。
これらの疾患は血液検査を行わなければ診断することができないため、慢性的な皮膚病があるときや皮膚以外の体調に変化がある時には検査をしてもらいましょう。

食事の検査(除去食試験・食物負荷試験)

除去食試験、食物負荷試験は犬の食物アレルギーのもっとも信頼できる診断方法です。
除去食試験はアレルゲンを除いた食事を犬におよそ2ヶ月間与えることで症状の改善があるかを見る試験です。除去食試験によって皮膚症状が改善した状態で、疑わしい食材を少量犬に与えます。これによって皮膚のかゆみなどの症状が再発すれば、その食材に対するアレルギーだと判断できます。

血液によるアレルギー検査

血液によるアレルギー検査は、犬の環境アレルギーや食物アレルギーを調べる検査です。
この検査では、犬の血液中の抗体や免疫細胞がアレルゲンに反応するかどうかを見ます。
ただしこの検査はあくまで補助的であり、この結果だけでアレルギーを診断することはできません。

皮膚生検

皮膚生検は犬の皮膚を小さく切り取り、病理検査に出して皮膚病を診断する検査です。
皮膚生検は通常の皮膚検査では診断ができない病気や治療反応が悪い場合に選択されます。
局所麻酔下で行われることが多いですが、部位によっては全身麻酔を行います。

犬の皮膚を健康に保つための取り組み

犬の皮膚病治療では動物病院での検査と治療が基本ですが、おうちでの取り組みも皮膚の健康には重要です。
以下のおうちでの取り組みも実践してみてください。

新しく犬や猫を迎えたら皮膚科検査

新しく犬や猫を迎えたら必ず皮膚科の検査を受けましょう。
とくに子犬や子猫は皮膚糸状菌症や寄生虫などの伝染する病気をもっていることも珍しくありません。
このためすぐに先住犬や猫といっしょにはせず、まずは動物病院で皮膚科の検査を受けましょう。

腸活

腸活は犬の腸内細菌を改善し、免疫のバランスを整える作用があります。
とくに犬アトピー性皮膚炎では腸活によって腸内細菌叢が改善すると、皮膚のかゆみが緩和されることがあります。
腸活についてはこちらをチェックしてみてください。

犬の腸活完全攻略ガイド|腸と皮膚の意外な関係とは

エリスリトール

エリスリトールは糖アルコールの一種で静菌作用があり、皮膚常在菌の増殖を抑えます。
保湿剤に入ったものを継続的に使うことで膿皮症やマラセチア性皮膚炎を予防することができます。
エリスリトールについてはこちらもチェックしてみてください。

犬の皮膚の健康とエリスリトールの関係|エリスリトールの作用を解説

まとめ

犬の皮膚科診療ではさまざまな検査によって正しい診断をすることがとても大切です。
犬の皮膚病は見た目が似ていることも多く、経験ではなく検査結果にもとづいて診断してもらうことが重要です。
また健康な皮膚を保つためのご家庭での取り組みを行っていきましょう。
今回の記事を参考に皮膚科の検査への理解を深め、愛犬の皮膚の健康を保つ一助になれば幸いです。

腸活で内側から健康にオリゴ糖×乳酸菌FINALANSWERNo.1サプリメントご購入はこちら
FINALANSWER 皮膚ケアで外側から健康に エリストール×ビタミンS誘導体×グリセリン FINAL ANSWER No.2 スキンケアスプレー ご購入はこちら

記事監修者

伊従慶太獣医師

どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科主任皮膚科医
伊從 慶太
アジア獣医皮膚科専門医・獣医師・獣医学博士(獣医皮膚病学)

麻布大学を卒業後、岐阜大学連合獣医学研究科にて博士課程を修了。
東京農工大学、ドイツミュンヘン大学およびスウェーデン農業科学大学において小動物および大動物の皮膚科研修を経て、2015年にアジア獣医皮膚科専門医を取得。
現在は、どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科で診察を行う傍ら、全国の獣医師に対する教育活動や学会活動、細菌性皮膚疾患、スキンケア分野を中心とした研究活動を行う。