マルチーズの皮膚にシミができている?|マルチーズの皮膚が黒くなる原因と対策を解説!

マルチーズの皮膚が黒くなってシミのようになっていたという経験はありますか?
「うちのマルチーズの肌が黒くなってきたけど、これってシミなの?」
このような疑問をもたれる方も多いのではないでしょうか。
マルチーズは皮膚トラブルが起こりやすく、その結果として皮膚が黒くなることがあります。
一見シミのように見えても、炎症や体質が関係しているケースも少なくありません。
この記事ではマルチーズの皮膚が黒くなる原因と対策についてわかりやすく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の皮膚の健康のために役立ててください。

草を咥えている白いマルチーズ

マルチーズの皮膚が黒くなる原因

マルチーズの皮膚が黒くなる原因はいくつかあり、シミもそのひとつです。
以下の3つはマルチーズの皮膚が黒くなる原因として多く見られます。

  • 炎症による色素沈着

  • シミ

  • 腫瘍

それぞれについて見ていきましょう。

炎症による色素沈着

炎症による色素沈着はマルチーズの皮膚が黒くなる原因としてもっとも多いです。
マルチーズはアレルギー体質の犬が多く、皮膚炎を起こすことが多いです。
このため慢性的なかゆみによって皮膚をなめたりかいたりするうちに、皮膚が黒く色素沈着することがあります。

またマルチーズは皮脂の分泌が多いため、マラセチアなどの皮膚の常在菌が増殖してかゆみを起こしやすいです。
マルチーズはこのマラセチアによって皮膚の色素沈着を起こすことも多いです。

シミ

シミはマルチーズの皮膚が黒くなる原因としてよく見られます。
加齢のためシミができたり、模様が変化して皮膚が黒くなることは多いです。
また皮膚病で毛がうすくなっている皮膚が紫外線を浴びることで黒くなることもあります。

この場合、皮膚は黒くなっても平たいままで盛り上がらないことが特徴です。
また、黒い部分と正常な部分の境界線は明瞭なことが多いです。

腫瘍

マルチーズは腫瘍によっても皮膚が黒くなる場合があります。
犬の皮膚にできた黒いしこりの85%はメラノサイトーマという良性腫瘍であり、健康上の害がないことが多いです。

一方で、メラノーマと呼ばれる悪性腫瘍ができることもあるため、皮膚が黒く盛り上がっている場合は要注意です。
特に最初は良性腫瘍と見分けがつかないため、診断のためには摘出して病理検査をする必要があります。

マルチーズの皮膚が黒くなる皮膚病

マルチーズの皮膚が黒くなる背景には皮膚病が関係していることがほとんどです。
以下の3つはマルチーズの皮膚が黒くなる代表的な皮膚病です。

  • マラセチア性皮膚炎

  • 膿皮症

  • 甲状腺機能低下症

いずれも適切な治療を行うことで、黒くなった皮膚を少しずつ正常化させることができます。

マラセチア性皮膚炎

マルチーズの皮膚が黒くなる皮膚炎として特に多いのがマラセチア性皮膚炎です。
マラセチアは皮膚に常在する酵母菌であり、皮脂をエサにして増殖します。
マルチーズは皮脂の分泌が多いためマラセチアが増殖しやすいです。
マラセチア性皮膚炎による慢性的な皮膚のかゆみがあると、次第に皮膚が色素沈着して黒くなります。

膿皮症

膿皮症はマルチーズの皮膚が黒くなる原因のひとつです。
膿皮症はブドウ球菌が毛穴で増殖して起こる皮膚病であり、マルチーズでよく見られます。
膿皮症では皮膚に赤いぶつぶつやフケが見られますが、慢性化すると皮膚が色素沈着して黒くなります。
また膿皮症が治っていく過程でも、一度皮膚が色素沈着して黒ずむことが特徴です。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症はマルチーズの毛がうすくなって皮膚が黒くなることがある病気です。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの分泌が低下する病気であり、その症状のひとつに皮膚の異常があります。
甲状腺ホルモンが減ると全身の代謝が落ちるため、毛根の代謝も落ちて毛が抜けやすくなります。
毛がうすくなって皮膚が露出すると、紫外線を浴びて皮膚が黒くなることが多いです。

脱毛した場所の色素沈着

マルチーズの皮膚の健康を保つケア

マルチーズの皮膚を健康に保つためには、日頃のケアがとても重要です。
以下の3つはマルチーズの多い皮膚病を防ぐ効果があります。

  • 腸活

  • クレンジングシャンプー

  • エリスリトール

腸活

腸活はマルチーズのスキンケアとして有効なサプリメントです。
腸活で腸内細菌が整うことで免疫バランスが改善し、皮膚の炎症が起きにくくなります。
皮膚炎が起きにくくなれば、炎症による色素沈着も少しずつきれいになっていきます。
腸活についてはこちらも参考にしてみてください。

犬の腸活完全攻略ガイド|腸と皮膚の意外な関係とは

クレンジング

クレンジングシャンプーはマルチーズのきれいな皮膚を保つためにとくに重要です。
クレンジングシャンプーは皮脂を効率的に落とし、マラセチアが増殖するのを防ぎます。
マラセチア性皮膚炎によって皮膚が黒くなりやすい子には、クレンジングシャンプーを定期的にするとよいでしょう。
クレンジングシャンプーについてはこちらもチェックしてみてください。

犬のマラセチア性皮膚炎にはクレンジングが大切?|マラセチア対策に効果的なクレンジング成分とスキンケアを獣医師が解説!

エリスリトール

エリスリトールはマルチーズのスキンケアとして有効な成分です。
エリスリトールは静菌作用があり、皮膚の常在菌の過剰増殖を防ぐはたらきがあります。
これにより抗生物質などに頼らずにマラセチアや細菌の増殖を抑えることができます。
エリスリトールについてはこちらも見てみてください。

犬の皮膚の健康とエリスリトールの関係|エリスリトールの作用を解説

まとめ

マルチーズの皮膚が黒くなるときは加齢によるシミである場合や、皮膚炎による色素沈着、腫瘍が原因である場合があります。
とくにマラセチア性皮膚炎などの皮膚病が背景にある場合が多く、適切な治療によって皮膚は正常化させることができます。
また獣医師による治療に加えて、おうちでのケアを行うことは健康な皮膚を保つために大切です。
今回の記事を参考に、愛犬のきれいな皮膚を保つための助けになれば幸いです。

 

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記事監修者

伊従慶太獣医師

どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科主任皮膚科医
伊從 慶太
アジア獣医皮膚科専門医・獣医師・獣医学博士(獣医皮膚病学)

麻布大学を卒業後、岐阜大学連合獣医学研究科にて博士課程を修了。
東京農工大学、ドイツミュンヘン大学およびスウェーデン農業科学大学において小動物および大動物の皮膚科研修を経て、2015年にアジア獣医皮膚科専門医を取得。
現在は、どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科で診察を行う傍ら、全国の獣医師に対する教育活動や学会活動、細菌性皮膚疾患、スキンケア分野を中心とした研究活動を行う。