フレンチ・ブルドッグに多い皮膚病とは|皮膚がかゆいフレンチ・ブルドッグの対策を解説
フレンチ・ブルドッグはその愛らしい見た目と友好的な性格から多くの家庭で愛される犬種です。
しかし、フレンチ・ブルドッグは皮膚病にかかりやすいことが知られています。
この記事ではフレンチ・ブルドッグの皮膚病について詳しく解説します。
フレンチ・ブルドッグの飼い主様はぜひ最後までお読みいただき、フレンチ・ブルドッグの皮膚病の理解を深めましょう。
フレンチブルドッグの皮膚の特徴
フレンチ・ブルドッグは短頭種と呼ばれる特徴的な犬種です。
フレンチ・ブルドッグの皮膚はシワや折り目が多く、他の犬種と比べてデリケートでトラブルが起きやすい特徴があります。
ここではフレンチ・ブルドッグの皮膚の特徴を詳しく解説します。
シワが多い
フレンチ・ブルドッグは顔や体にシワが多いため、その部分に皮脂汚れや湿気がたまりやすいです。
特に顔のシワは食事の際に食べかすが入り込むこともあり、汚れやすいです。
シワの中に汚れがたまると、細菌やカビが繁殖しやすくなり、皮膚炎を引き起こすことがあります。
また、シワの部分はかゆみを伴うことが多く、犬が掻くことでさらに症状が悪化する可能性があります。
特に、夏場や湿度の高い季節はシワの部分のケアを徹底する必要がありますね。
被毛が短い
フレンチ・ブルドッグは被毛が短いため、紫外線や外部の刺激から皮膚を守る機能が弱いです。
被毛が短いことで、皮膚が直接外部環境にさらされるため、紫外線や寒さ、乾燥などの影響を受けやすくなります。
このように皮膚のバリア機能が弱いため、飼い主様は季節に応じたケアを行うことが重要です。
アレルギー体質のことが多い
フレンチ・ブルドッグはアレルギー体質のことが多く、食物や環境中のアレルゲンによって皮膚トラブルを引き起こすことがあります。
アレルギー反応はかゆみや赤みを伴い、犬にとって非常に不快な症状です。
また、アレルギー体質のフレンチ・ブルドッグは皮膚のバリア機能が弱く、外部からの刺激に対して敏感になっています。
そのため、飼い主様はアレルゲンを特定し、排除することが重要です。
フレンチ・ブルドッグに多い皮膚病
「フレンチ・ブルドッグを飼っているけど、皮膚をずっとかゆそうにしている」
このようにフレンチ・ブルドッグの皮膚トラブルにお悩みの飼い主様も多いと思います。
フレンチ・ブルドッグは以下のような皮膚病にかかりやすい傾向があります。
それぞれの皮膚病について詳しく解説していきましょう。
犬アトピー性皮膚炎
犬アトピー性皮膚炎は花粉やハウスダストなどが原因で起こる皮膚炎で、皮膚のかゆみや赤みが特徴です。
犬アトピー性皮膚炎は慢性化しやすく、長期的な管理が必要です。
春から秋にかけての暖かい時期に悪化することが多いですが、1年中かゆみが続くこともあります。
犬アトピー性皮膚炎は遺伝的な要因も大きく、フレンチ・ブルドッグに多く見られます。
犬アトピー性皮膚炎の治療法はステロイド剤や抗アレルギー薬などを使用してかゆみや炎症を抑えることが一般的です。
また、環境中のアレルゲンを特定し、排除することも重要です。
膿皮症
膿皮症は皮膚に常在する細菌が何らかの原因で異常増殖することで起こる皮膚の感染症です。
膿皮症では皮膚の赤みやニキビのような膿を持ったできものができることが多いです。
フレンチ・ブルドッグは皮膚のシワやたるみが多く、膿皮症になりやすいと言われています。
また、フレンチ・ブルドッグは皮膚のより深い部位に発生する深在性膿皮症が多く、重症化しやすいです。
深在性膿皮症は治療に時間がかかることがあるので注意が必要です。
マラセチア皮膚炎
マラセチア皮膚炎は真菌(カビ)の一種であるマラセチアが原因で起こる皮膚炎で、かゆみやベタつき、独特な臭いが特徴です。
マラセチアは湿気の多い環境で繁殖しやすいため、シワの部分で特に注意が必要です。
マラセチア皮膚炎は皮膚が湿っている状態が続くと悪化しやすいため、特に梅雨時期や夏場に発症しやすいです。
マラセチア皮膚炎の治療法は抗真菌薬を使用して真菌の繁殖を抑えることが一般的です。
また、シャンプーなどを行い、患部を清潔に保つことも重要です。
ニキビダニ症
ニキビダニ症は毛穴に記載するニキビダニが原因で発生する皮膚病で、フレンチ・ブルドッグでもよく見られます。
ニキビダニ症は若い犬や免疫力が低下した犬で発症しやすいので注意が必要です。
ニキビダニ症は皮膚のブツブツやフケ、脱毛を引き起こします。
駆虫薬で治療可能ですが、適切な診断がされずに、治療が遅れることがあるので気をつけましょう。
フレンチ・ブルドッグの飼い主様ができること
「愛犬の皮膚を健康的に維持したいけど、何かできることはないの?」
フレンチ・ブルドッグの飼い主様で、このような思いを持っている方はいるのではないでしょうか。
フレンチ・ブルドッグの皮膚病を防ぐためには、飼い主様の日々のケアが重要です。
ここでは具体的なポイントを詳しく紹介します。
毎日のスキンケア
フレンチ・ブルドッグの皮膚病を防ぐためには、定期的なスキンケアが不可欠です。
皮膚のシワの部分に汚れがたまりやすいので、清潔に保ち、湿気がたまらないようにします。
特に食事の後は顔のシワを拭いて清潔に保ちましょう。
また、愛犬の皮膚の状態に合わせてシャンプーを行うことも重要です。
シャンプー後は皮膚のバリア機能を強化するために保湿も合わせて行ってください。
適切な食事管理
フレンチ・ブルドッグはアレルギー体質のことが多く、食事にも注意が必要です。
アレルギーの原因となる食材は避け、バランスの取れた食事を与えましょう。
適切な食事管理は皮膚病の予防だけでなく、全体的な健康にもよい影響を与えます。
定期的な通院
フレンチ・ブルドッグは皮膚の問題が出やすい犬種なので、定期的な獣医師のチェックを受けることをおすすめします。
皮膚に異常が見られたら、早めに獣医師に相談し、適切な治療を受けましょう。
早期発見と治療が皮膚トラブルの悪化を防ぎ、愛犬の生活の質を維持することができます。
定期的な通院は皮膚病だけでなく、他の健康問題の早期発見にも役立ちます。
腸活
最近では、腸内細菌を整える腸活も皮膚の健康維持に役立つと注目されています。
プレバイオティクスやプロバイオティクスを摂取することで、腸内の善玉菌が増えます。
善玉菌は体の免疫系に作用し、皮膚のバリア機能を高めることが可能です。
腸活を行うことで、犬アトピー性皮膚炎の症状が軽減することも報告されています。
犬の腸活はサプリメントで行うことで手軽に開始することができますね。
犬の腸活についてはこちらで解説しているのでぜひチェックしてみてください。
まとめ
フレンチ・ブルドッグはその皮膚の特徴から、皮膚病にかかりやすい犬種です。しかし、適切な予防策と早期治療を行うことで、皮膚トラブルを最小限に抑えることができます。
スキンケアや腸活を行いながら、定期的に獣医師の診察を受けることがフレンチ・ブルドッグの健康な皮膚を守る鍵です。

どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科主任皮膚科医
伊從 慶太
アジア獣医皮膚科専門医・獣医師・獣医学博士(獣医皮膚病学)
麻布大学を卒業後、岐阜大学連合獣医学研究科にて博士課程を修了。
東京農工大学、ドイツミュンヘン大学およびスウェーデン農業科学大学において小動物および大動物の皮膚科研修を経て、2015年にアジア獣医皮膚科専門医を取得。
現在は、どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科で診察を行う傍ら、全国の獣医師に対する教育活動や学会活動、細菌性皮膚疾患、スキンケア分野を中心とした研究活動を行う。