愛犬のキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(以下キャバリア)の皮膚が真っ赤になって驚いた経験はありますか。
「うちのキャバリア、皮膚が赤くなっているけどどうすればいいんだろう」
このように感じている飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。
じつは、キャバリアは皮膚トラブルが起こりやすい犬種として知られています。
今回はキャバリアの皮膚が赤くなる原因と、日常的にできるケアについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の皮膚のケアに役立ててください。
キャバリアの皮膚の特徴
キャバリアの皮膚には、皮膚トラブルが起こりやすい特徴がいくつかあります。
今回は皮膚の赤みや炎症と関係のある、以下の3つの特徴について見ていきましょう。
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被毛が密で蒸れやすい
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耳が垂れている
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アレルギーを発症しやすい
被毛が密で蒸れやすい
キャバリアはなめらかで密度の高い被毛を持つ犬種です。
被毛が密なため皮膚表面の通気性が低下しやすく、特に夏場や湿度の高い季節は蒸れが起こりやすいです。
蒸れた環境では細菌や真菌が増えやすく、皮膚の赤みや炎症につながることがあります。
脇の下や足の付け根など、もともと蒸れやすい部位ではとくに注意が必要です。
ブラッシングやシャンプーなどのお手入れを定期的に行うことが、皮膚トラブルの予防につながります。
耳が垂れている
キャバリアは大きく垂れ下がった垂れ耳が特徴の犬種です。
耳が垂れているため耳の内部の通気性が悪く、湿度が高くなりやすいです。
湿度の高い環境ではマラセチアや細菌などの耳の中の常在菌が増えやすく、これにより耳の表面や内部に炎症が起こります。
このため定期的に耳をめくって、赤みやにおいがないかチェックすることが大切です。
アレルギーを発症しやすい
キャバリアはアレルギーを発症しやすい犬種です。
食事中の特定の成分や、環境中のほこり・花粉などに反応して皮膚の赤みやかゆみが現れることがあります。
アレルギーは症状が慢性的に続きやすく、皮膚の状態が季節や環境によって変化することもあります。
気になる症状が続く場合は、動物病院で相談することが大切です。
キャバリアの皮膚が赤くなる皮膚病
キャバリアの皮膚が赤くなる原因として、以下の3つの皮膚病が挙げられます。
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犬アトピー性皮膚炎
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膿皮症
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外耳炎
ひとつずつ見ていきましょう。
犬アトピー性皮膚炎
犬アトピー性皮膚炎は、キャバリアの皮膚が赤くなる原因のひとつです。
環境中の花粉やハウスダストなどに対して免疫が過剰に反応することで、強いかゆみを伴う皮膚の赤みが現れます。
犬アトピー性皮膚炎の症状は、以下のような部位の皮膚に出やすいです。
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顔まわり
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首
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脇
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股
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指の間など
この病気の治療はかゆみを抑える内服薬が中心となり、症状が落ち着いてからも長期的なケアが必要です。
膿皮症
膿皮症は、皮膚に常在する細菌が毛穴で過剰に増えることで皮膚が赤くなる皮膚病です。
キャバリアは被毛が多く皮膚が蒸れやすいため、細菌が繁殖しやすい環境になる傾向があります。
またアレルギーを発症している犬は、皮膚バリアが弱いため、細菌が増えて膿皮症を起こしやすいです。
この病気では皮膚の赤みのほかに、以下のような症状が見られることがあります。
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ブツブツ
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ただれ
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脱毛
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かさぶた
キャバリアは被毛が密であるため、症状が軽いうちは皮膚の赤みに気が付かないことも多いです。
外耳炎
外耳炎は、外耳という耳の入口から鼓膜までの部分に炎症が起こる病気で、キャバリアに多く見られる皮膚トラブルのひとつです。
外耳炎になると犬の耳が真っ赤になって、以下の症状を伴うことがあります。
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耳がにおう
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耳が汚れる
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頭を振る回数が増える
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耳を後ろ足でかく
垂れ耳のキャバリアは耳の内部が蒸れやすく、外耳炎を起こす細菌やマラセチアが増えやすい環境といえます。
外耳炎は繰り返しやすい病気であるため、治療後も定期的な耳のケアと観察を習慣にすることが大切です。
キャバリアの皮膚の健康を保つ自宅でのケア
キャバリアの皮膚の健康を保つためには、自宅でのケアを取り入れることが大切です。
皮膚病の治療と並行して以下のケアを行うことで、皮膚症状の改善につながることがあります。
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腸活
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エリスリトール
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保湿
腸活
腸活はキャバリアの皮膚の赤みを改善するうえで有効です。
腸内環境を整えることで免疫バランスが安定し、アレルギーや炎症が起こりにくい体の状態に近づけることができます。
乳酸菌やケストースを含むサプリメントを日常の食事にプラスしてみるのもよいでしょう。
腸活についてはこちらをチェックしてみてください。
エリスリトール
エリスリトールはキャバリアの膿皮症や外耳炎の予防に活用できる成分です。
エリスリトールは糖アルコールの一種で、皮膚の常在菌のバランスを整える働きが期待されています。
保湿剤に入ったものを皮膚や耳に塗布することで、キャバリアに多い膿皮症や外耳炎を予防することが期待されます。
エリスリトールについてはこちらもチェックしてみてください。
犬の皮膚の健康とエリスリトールの関係|エリスリトールの作用を解説
保湿
保湿はキャバリアの皮膚バリア機能を支えるうえで大切なケアです。
皮膚が乾燥すると皮膚バリア機能が低下して、膿皮症や犬アトピー性皮膚炎によるかゆみや赤みが起こりやすくなります。
このため保湿は皮膚の状態を安定させる基本のケアとして、継続して取り組むことが重要です。
保湿についてはこちらをチェックしてみてください。
犬のアトピー性皮膚炎には保湿スプレーが効果的?|保湿スプレーの正しい使い方
まとめ
キャバリアは被毛が密で蒸れやすく、垂れ耳の構造を持つため、皮膚トラブルが起こりやすい犬種です。
また、この犬種は犬アトピー性皮膚炎などの皮膚が赤くなる皮膚病を発症しやすいです。
愛犬の皮膚の健康を守るために、腸活などの日常のケアを取り入れていきましょう。
今回の記事が、キャバリアの皮膚でお悩みの飼い主様のお役に立てれば幸いです。
どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科主任皮膚科医
伊從 慶太
アジア獣医皮膚科専門医・獣医師・獣医学博士(獣医皮膚病学)
麻布大学を卒業後、岐阜大学連合獣医学研究科にて博士課程を修了。
東京農工大学、ドイツミュンヘン大学およびスウェーデン農業科学大学において小動物および大動物の皮膚科研修を経て、2015年にアジア獣医皮膚科専門医を取得。
現在は、どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科で診察を行う傍ら、全国の獣医師に対する教育活動や学会活動、細菌性皮膚疾患、スキンケア分野を中心とした研究活動を行う。

